silent snowfall / misshe (dream sketcher)
"あなたと私が見る、ゆめいろの景色。"
silent snowfall / misshe (dream sketcher)
ここまで雪の降らない冬はなかった。
長野県はスキーリゾートも多い降雪地帯である。私が住む盆地部においても年数回は雪が積もるのだが、ここ数年はめっきりドカ雪は無くなってしまった。そして、いよいよ今シーズンは雪が舞うことはあっても多く積もることは無かった。異常気象である。
そんな雪の降らない冬に降った、私にとっての雪。それは成宮由愛ちゃんだった。
この曲は、[ウォーミングスノー]成宮由愛+から着想を得ている。右の白を基調としたローブのような衣装を纏った特訓後の姿である。かわいいね。もちろん、特訓前のサモエドと戯れる姿も年相応の幼さが見える笑顔が眩しく、かわいい。
死闘を繰り広げたドリームLIVEフェスティバルが無事終わり、新しい由愛ちゃんの姿を見て、雪っぽい曲が作りたいなあ…とふと思ったのだ。そこから曲の構想を練っていった。
雪が積もる地域の方にはわかってもらえると思うが、積雪で真っ白な世界に注ぐ朝の日差しはとても眩しい。雪で周りが真っ白なので、光が反射して目が眩む。でも、雪が積もることでしか味わえないそんな朝が結構好きではある。めっちゃ眩しいけど。
そんな情景を頭に思い浮かべつつ、雪が静かに降り積もる前半部と、暖かな光が降り注ぐ後半部で構成したいな…というイメージを明確にしていった。
なので、"silent snowfall"という曲名は前半部のイメージから来ている。まんまですね。
"光"。これは最も重要なキーワードだった。
このカード、由愛ちゃんの瞳を見てほしい。自分はこの瞳がこのカードにおける最も特徴的な部分だと思っている。見上げる構図だからというのもあるが、由愛ちゃんの深いブラウンの瞳がこんなにも明るく映るということに私は釘付けになってしまった。まあ、SSRの色とりどりのゆめも瞳は明るいけど…とにかく、瞳が印象的だった。
このカードを見ながら、上で述べたように雪の後は眩しい光が降り注ぐことを私は思い出したのだ。そして、ああ…この瞳の輝きは、"光"なんだな…由愛ちゃんは今、光を見据えている…と思わずにはいられなかった。
そういう思いもあって、これからの彼女が光へと向かうよう願いを込めて後半は"光"を感じるような展開を目指したが…うーん、どうだろう。自分ではいい感じになったと思う。
サウンド的にはACIDMANのインストゥルメンタル曲をかなり意識している。
ACIDMAN - THE LIGHT~赤色群像・ベガの呼応・EVERGREEN~
上記の「風追い人」やTHE LIGHT3部作最後の「EVERGREEN」、あとはPVは無かったが「真っ白な夜に」などをリファレンスとしている。(正直、ACIDMANファンに怒られないか心配…。)
リフを繰り返して重ねて、繰り返して重ねて…重厚で深淵なる世界を演奏だけで作っていく感じが大好きで、私もフレーズを徐々に重ねていくことで雪が降り積もっていくような曲を作りたかった。
まあ打ち込みでやっているので、生音を模した方向に行くのは技量的に自信が無く、もう少しエレクトロニカっぽい方向に寄せていくことで納得のいく形になった。サウンドの感触は違ったものに仕上がったのではないかと思う。
由愛ちゃんから貰ったイメージと、私がやりたかったサウンド、両方をうまく具現化出来たのでお気に入りの曲になった。曲を作っていく時、どうしても最初に思い描いていた完成像と実際の完成がズレてしまうことがあるのだが、この曲ではそれが無かった。思い描いた完成像に限りなく近いものが出来上がった。ミックスなどで甘い部分が多いのは承知しているが、よく出来たと思っている。
わたしにとっての今年の雪はとても美しく、暖かな光と共に在った。
由愛ちゃん、ありがとう。