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たまに書きたいこと書く

feelings filament / misshe

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"ほつれ、絡まり、ほどけて、結ばれる感情のフィラメント。"

feelings filament / misshe

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私には「曲名ストック」というものがある。

なんのことはない。いい感じの曲名を思いついてストックとして保存しているものである。妄想でのみ存在する曲に曲名を付けているのだ。こういうジャンルでこういう展開の曲を作りたいな……そして曲名は、こんな感じがかっこいい!という妄想。

そこから曲を実際に作ることは、まあ……あまりない。なかった。これは私の悪癖である。まあ、こういったイマジナリー楽曲を脳内で作ることもそこそこ楽しいんだけれども。

今回の"feelings filament"は、この曲名ストックから持ってきた曲名である。で、今回音楽として具現化をしている。

……えー、もう少し説明をします。以前に"emotions edge"という曲を作っていたのだけど、これを作った後に続編・同世界観の曲を作るなら……ということで妄想を膨らませ、ストックした曲名が"feelings filament"である。ほら、emotionsとfeelingsで感情つながりで。当時の自分は上手いこと続編(の曲名)を作ったぞ!と思っていたことだろう。今でこそ痛々しいと思ってしまうが、きっと本気だったはずだ。

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今回、この"feelings filament"という曲名を引っ張ってきたのは、なんとなく作れるんじゃないかと思ったから、ただそれだけだった。

昔よりは音楽の制作にも慣れたし、頭の中で想像した完成像に少しずつ近付くことも出来てきている。だったら、今なら、あの時妄想した楽曲を具現化出来るんじゃないか……?

emotions edgeを作った時のことを思い出し、過去の自分との対話を試みてみる。あの時は仕事を辞めて無職だったっけ、そんな時の尖った心が荒削りな曲に現れている気がする…など色々と考えたが、最終的に好き勝手に自分のやりたいように自由に作っていたんだろうな…ということを強く感じた。音楽がそれを物語っていた……ように思えた。

だったら、続編というよりはある程度路線は継承しつつ、自由に作ったらいいんじゃないか。

 

自分の為に、自分の作りたい音楽を好きに作ってみよう。

 

そうした結果、あらゆる面で手癖まみれの自分らしい楽曲に仕上がったように思う。4つ打ちのビートにアルペジオのフレーズを延々と繰り返しつつ好きなコード感で徐々に展開していき、終盤には派手めのシンセで盛り上げて終了!うーん、実にわかりやすい。わかりやすく自分が好きな曲だ。

今までに触れてきた音楽で好きな曲が山ほどあり、そこから数多の影響を受けた「好き」の要素を少しずつ自分の音楽に取り込んでいく。そうして出来た曲は、少なくとも自分にとっては「好き」を集めて作った最高のものだ。もちろん、プロが制作した楽曲と比べるとクオリティに大きな差があることは承知している。ナルシズムや自惚れと取られてしまっても構わない。だって自分の曲、好きなんだもの。

そもそも、自分が自信を持って好きと言えない曲を、他人に好きと言ってもらえるのだろうか。自分の曲はまず自分が好きでいることは間違いではないと私は思う。

この「好き」が他者に伝わるのであれば、こんなに幸せなことはない……のだが、この道を歩き始めたばかりの私には、それは遥か遠い場所なのだと思っている。伝える努力も足りていないだろう。それでもいつか、その場所へ行きたいという想いを胸に、まずは自分が好きな曲を作るところから始めたい。